日本周遊紀行 8/1 横浜町まで

朝、恐山へ向かう。

最近は昼に雨がパラついたり少し天気が崩れがちだった。
おかげで今朝は釜臥山(かまふせやま)の上に虹が架かっていていい気分になれた。

すっかり虫が怖くなった僕はバスで恐山に行くことにした。(暑すぎて恐山登るのが大変そうなので…)
下北駅から恐山に向かうバスは1日4本、その日最初の便で恐山を登ります。

バスの車内アナウンスがとても楽しげ。
恐山までの道中に原生林や恐山冷水、恐山のスポットを詩を織り交ぜながら調子よく案内してくれる。
縦に横に身を揺られながら40分ほど乗っていると恐山はすぐそこだ。

外輪山を越えると宇曽利山湖(うそりさんこ)が見えてくる。
宇曽利山湖(宇曽利湖とも呼ぶらしい)は恐山のカルデラ湖で静かな透き通った水の湖ですが、ph3.5の酸性です。
それでも魚が住んでいる。ここにいるウグイは世界で最も酸性の湖に住む魚のようで餌となるプランクトンも大量にいる。
「うそりやま」が転じて「おそれやま」となったとされ、元々はアイヌ語で「ウショリ(窪み)」の意。

バス内に硫黄の匂いが立ち込めてきた。

霊場「恐山」。

比叡山・高野山と並ぶ日本三大霊山のひとつ「恐山」。
その頂上に建立された「恐山菩提寺(おそれざんぼだいじ)」。東北では「人は死んだら恐山へ向かう」とされていて、創建から多くの魂を受け止めてきた歴史のある神社。
もう少し前に来たら大祭がやっていてイタコを見ることができたけど、この日は閑散としていた。

地獄へ。
恐山菩提寺の脇から続く遊歩道を進むと無間地獄が広がっている。
ここら一帯だけポッカリと自然がなく、白い大小の石が積み上げられている荒涼な景色がそこにはあった。
所々から煙が湧いていて硫黄の香りが漂い、赤色の風車がくるくると回っていた。

地獄エリアには硫化水素ガスが湧き出ているところがいくつもある。
黄色やちょっと緑がかっていたりするのですぐにわかるが、敏感な人はガスで体調不良になることがあるらしい。

「賽の河原」
「ひとつ積んでは父のため、ふたつ積んでは母のため。」
両親より早く亡くなった子どもは親不孝の罪のため地獄に落とされてしまいます。
自分より高く石を積めば成仏できるとされ、子ども達は一所懸命に石を積む。
しかし、夕暮れ時になると鬼がやってきて積み上げた石を崩していき、子ども達はいつまでも成仏できずに苦しみ続けます。

「人はみな それぞれ悲しき過去持ちて 賽の河原に 小石積みたり」(大湊の歌人・本山栄一)

僕もひとつ小石を積んできました。

「極楽浜」
地獄を抜けた先は極楽があります。
極楽といってもイメージするような華やかさはなく、ただただ静かな薄水色の湖と白浜。
殺伐とした地獄から一転、飾り気のない自然美がここが極楽であると感じさせる。

「恐山温泉 薬師の湯」
境内の中にある無料の温泉に入って恐山巡りを終わろう。
シャワーや石鹸はなく湯船がふたつのみのクラシカルな温泉。
古い温泉に良くある汚さはなく、木造のこじんまりとした清潔感のある脱衣所と浴場が気持ちいい。お湯の温度がもちょうど良く、湯の花が舞うとても好きな温泉でした。

お風呂で出会ったお二人組みと少しお話ししていたら、帰り道に車に乗せていただきお昼ご飯までご馳走していただきました。Iさん、Tさんありがとうございました!!

行けるところまで行こう。

しっかり恐山を楽しめて下北駅まで送っていただきました。
今日は行けるところまで行こう。
国道を南下して、野辺地までは無理だな…次の町は横浜町か。

横浜町には海水浴場に無料のキャンプ場があった。
お風呂もあるし道の駅、コンビニもあるなに不自由ない町だ。
ここの道の駅にある菜の花ソフト食べたかったけど、売店の時間が終わっていた。残念。
これでねぶた祭りに間に合いそうだ。


走行距離:30km
朝:マック
昼:甘食、サーモン定食
夜:カップ麺

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つじの

自転車で日本一周中!
一周というより周遊といった感じで気になる場所に向かってペダルを回しています。
折角の旅なので備忘録としてブログに書き残しています。
少し旅情のお裾分けができたら嬉しいです。

Bike: Surly Disc Trucker
Camera: Fujifilm X-H1

2023-08-02|タグ:
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